介護が必要になったり、寝たきり状態になるのは仕方のないことですが、できることなら老後は誰の世話にもならず元気に過ごしたいものです。老後も元気に働いたり、旅行などの趣味に活動したい人のための介護予防方法を紹介します。
介護される側の心理
介護が必要になった時、自宅で介護するにしても施設で介護するにしても家族にとって負担になるのは事実です。そのためか、介護される側の人は「感謝」よりも「申し訳ない」と考えてしまう人の方が圧倒的に多いですそうです。介護する側の人間からしたら「ありがとう」の一言だけで十分だったりしますが、自分が介護される側になると忘れちゃいます。
人によっては「本当は嫌々やっているんだろう」と疑心暗鬼になったり、健康な高齢者を妬んだりします。自由な生活ができないなら「早くお迎えが来て欲しい」とさえ思ってしまいます。
家族にとっても自分にとっても介護の必要ない老後は本当に幸せなことなんです。
介護が必要になる原因
介護が必要な生活になる主な原因として以下のものがあります。
- 脳血管疾患による後遺症
- 認知症
- 老衰
- 関節疾患
- 転倒・骨折
脳血管疾患は脳梗塞、脳出血、くも膜下出血脳などの脳血管による病気の総称です。脳の血管が詰まったり、破裂したりする事による発生します。突然死の可能性が高く、一命を取りとめても後遺症が残る可能性が非常に高い病気です。
認知症は早期に発見する事ができれば、状況に応じて対処する事ができます。しかし、発見が遅れると医師による対処も難しくなるのが現状です。脳血管疾患の後遺症で認知症(脳血管型認知症)になる場合もあります。
老衰は老化とともに細胞が衰え、筋力の低下、臓器機能の低下することです。それに伴い免疫機能も低下し、病気にかかりやすくなります。
関節疾患の中でも膝関節、股関節の割合が多く、座った状態から立ち上がる時、階段の上り下りで痛みを感じます。加齢、肥満が主な原因ですが、スポーツなど特定の箇所に過度な負担をかけることが原因の場合もあります。
介護されない健康な体と心の作り方
介護予防として共通していえる事は健康的な生活をすることです。健康的な生活とは以下のことが重要になってきます。
- 適度な運動
- 適度な勉強
- バランスの取れた食事
- 適度な睡眠時間
- 一定の生活リズム
- ストレスを溜めない事
適度な運動は筋力、心肺機能、バランス能力の低下を防ぎます。これは転倒防止にもなりますし、ストレスを溜めない事にもつながります。老後の適度な運動量は1日30分ぐらいで十分です。ウォーキング、ストレッチなど簡単にできるものでもいいですし、フィットネスクラブ(特にプール)などを活用するのもおすすめです。
運動と同じように適度な勉強も認知症予防に必要です。全く新しい事を始めるのが刺激になるのでおすすめです。最近ではシニアyoutuberなども数多く活躍しています。少しでも興味を持ったなら挑戦してみるのが若さの秘訣です。
しかし、これは介護予防のためなので、病気が発症した場合は逆効果になる場合があるので担当医と相談しましょう。
バランスの取れた食事は健康な体の基本です。特に大切なのは”腹八分目”を意識する事です。毎食お腹いっぱいになるまで食べないように注意しましょう。心がけて食べてもらいたい食材は魚、海藻、納豆、お酢、野菜です。これらは血液をサラサラにしてくれる成分が豊富に含まれています。逆にほどほどにしてほしい食材は肉、揚げ物です。
睡眠不足はもちろん、寝過ぎもよくありません。65歳以上ならば6~7時間が目安です。8時間以上は寝過ぎになってきます。重要なのは睡眠の質です。食事は睡眠2時間前には済ますようにします。寝る直前はスマホなどはいじらずに音楽、瞑想などリラックスできる環境にしましょう。
ストレスは万病の元です。高齢者のストレスは身体的、精神的ストレスで若者のそれとは異なってきます。高齢者にとって1番のストレス発散は人とのつながりです。カルチャースクールなどへ積極的に参加して新しい友達を増やすのもおすすめです。
何事も適量が大切です。健康的な生活は簡単なことですが、実際に継続するのは結構大変です。それでも意識するのとしないとでは大違いです。