転職回数が多すぎて、正確な履歴書、職務履歴書が書けない。

覚えきれないほど転職をしていたので、これ結構悩む人がいます。適当にごまかしてもいいのか?適当に書いたことがバレたら訴えられたりしないのか?ビクビクしないで面接に望めるように履歴書、職務履歴書のうまい書き方をご紹介します。

余談ですが、履歴書、職務履歴書は、常に最新の情報を追記して保管しておくのをおすすめします。いつ必要になるか分かりませんし、何年何月の経歴を調べるのにも結構な時間がかかりますから。

嘘の履歴書を提出したら法律に引っかかる?

「文章偽造の罪に問われます」なんて事はありません。悪いことをしている自覚があるので、そんなイメージを持っている人もいるかもしれませんが法律で裁かれることはありません。しかし、雇用してくれた会社から損害賠償を求められるケースもあります。

求人情報欄に「◯○の資格取得者」「◯○の実務経験者」と記載されていたのにも関わらず、嘘の履歴書を作成し、雇用されたとします。しかし、何の知識もないまま業務に就き、1千万円の損失を出した場合、その金額を会社から損害賠償で訴えられる可能性は十分あります。

嘘の履歴書は会社にバレる?バレない?

嘘の経歴が会社へバレると、最悪解雇されても文句は言えません。

しかし、履歴書と本当の経歴を確認していないのが実情です。それは面接を担当している人事部と公的書類などを管理している総務で流れ作業になっている為です。

人事部と総務が密接につながっている場合は、提出書類と照らし合わせる可能性もありますが、基本的に忙しい部署なので一人一人確認している時間がないのです。さらに言ってしまえば、確認するとしても直前の前職だけなのが実情です。

また、偽装された経歴を確認できるのは入社後なので、嘘がバレても”おとがめなし”のケースが多いです。では実際に嘘の経歴がバレる状況を理解しておきましょう。

年金支払履歴からバレる

入社後、会社から年金手帳の提出を求められます。年金手帳には社会保険の加入日と以前の会社名が記載されています。

雇用保険からバレる

雇用保険被保険者証も会社から提出を求められます。これは雇用保険に入っている事を証明する書類です。多くの会社では会社保管しており、退職時に渡されます。前職の会社名と退職日が記載されています。

源泉徴収票からバレる

源泉徴収票は年末調整に必要で、これも入社後に提出を求められます。前職の入社日と退社日が記載されています。

同僚にうっかり話す

以外かも知れませんが、実はこれが一番多いです。上に書いた公的書類は履歴書と照らし合わせて発覚しますが、入社後に「無職の時はしんどかったぁ~」なんて話すと、知らぬところで話題になっちゃうのです。

前職調査されたら一発アウト!

金融機関、警備会社など信用が非常に大切な会社では専門の会社へ前職調査を依頼します。これをやられたら、一発で経歴詐称している事がバレます。前職調査は個人情報保護法により、本人の同意を取ってから行われます。

自分の正確な職務履歴を調べる方法

やはり履歴書に嘘を書くのはリスクが高いです。しかし、覚えきれないほどの転職歴をそのまま書くのは無謀です。そこで、うまく履歴書を書くために、自分の正確な職歴が分からない人は調べる事から始めます。

ハローワークで調べる

ハローワークでは雇用保険の加入履歴を調べる事ができます。身分証明書を持って「雇用保険被保険者資格取得届出確認照会票」というものを記入して提出します。電子申請による届け出も可能です。

雇用保険被保険者資格取得届出確認照会票

日本年金機構で調べる

日本年金機構では厚生年金、国民年金の記録照会ができます。

年金記録照会申出書

インターネットでも確認可能です。アカウント登録に5日程度かかります。

ねんきんネット

通帳で調べる

1日も待てないほど急いでいるなら、通帳を全部集めて入金記録から調べるのも手です。入金日は入社した翌月になります。

転職回数が多い人のうまい履歴書の書き方

正確な職歴が判明したら、それをまとめる作業に移ります。コンビニで売っている履歴書は記入例が同封されていますが、必ずしも同じように記入する必要はありません。

職歴のまとめ方

職歴をまとめるポイントは「正社員とアルバイト/パート」「勤続勤務年数」です。もしくはそれらの「複合」です。それぞれ例を見てみましょう。

「正社員とアルバイト/パート」で職歴をまとめる

正社員の職歴は一つの会社で、アルバイト/パートはまとめて記入する方法です。複数のアルバイト/パートをフリーランスとしてまとめてしまうのもありです。面接官から突っ込まれる可能性は高いですが、「将来、独立するつもりで働いていた」と言い切りましょう。

shokureki

フリーランスに抵抗がある場合は普通に「短期アルバイトとして5社で勤務」と書けばスマートです。

「勤続年数」で職歴をまとめる

勤続年数の長い職歴のみを記載し、3ヶ月以内に辞めてしまった職歴は記載しない書き方です。面接官から「その間は何をしていましたか?」と聞かれたら、「短期アルバイトをしながら就職活動していました」と答えましょう。履歴書は全てを書くという決まりなんてありません。

経歴を詐称しないで、表現を変えることで履歴書から見るイメージを変えるのです。

職務履歴書は会社から提出を求められたら提出しますが、上記と同じように記載します。そこへ細かな仕事内容を追記すれば完成です。職務履歴書も必ず「こう書かなきゃダメ」なんて事はありません。

転職回数の多いあなたへ

転職回数が多いのは採用担当から良いイメージを持たれないのは事実ですが、「今回が最後の転職にします!」と胸を張って言うことが大切です。

嘘の履歴書で採用してもらって、後になってバレて、また転職活動する方がよっぽど大変ですよ。